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インフルエンサーマーケティングで失敗する5つの原因と対策

2026-10-20

インフルエンサーマーケティングで期待した成果が得られない原因は、動画の再生数だけにあるとは限りません。クリエイターの選定、企画内容、予算設計、購入導線、効果測定など、施策の各段階に問題がある場合があります。

PRがうまくいかなかったときは、何が原因だったのかを分けて検証することが重要です。

失敗① フォロワー数だけでクリエイターを選んでいる

インフルエンサーPRでよくある選定上の問題が、フォロワー数を重視しすぎることです。

「フォロワー10万人だから、多くの人に商品を知ってもらえる」と考えても、実際の動画が10万回再生されるわけではありません。

TikTokやInstagramのショート動画は、フォロワー以外にも表示されます。一方、フォロワー全員に動画が届く仕組みでもありません。

そのため、フォロワー数と実際の再生数が大きく異なる場合があります。

対策:直近20投稿の再生数中央値を確認する

クリエイターの選定では、直近20投稿程度の再生数を確認し、その中央値を比較する方法があります。

中央値とは、数字を小さい順に並べたときの中央の値です。一部の動画だけが大きく伸びた影響を受けにくいため、平均値よりも通常時の再生傾向を把握しやすくなります。

ただし、中央値は次回の再生数を予測・保証するものではありません。

視聴者の年齢、地域、投稿ジャンル、過去のPR投稿の反応なども組み合わせて判断します。

中央値の求め方、平均値との具体的な差、候補者の比較方法はインフルエンサーをフォロワー数で選んではいけない理由と、代わりに見るべき指標で詳しく解説しています。

失敗② 企業が伝えたいことを動画に詰め込みすぎる

企業側が商品の魅力を伝えようとするあまり、動画に多くの情報を詰め込んでしまうケースがあります。

商品の特徴をすべて説明したい、価格も紹介したい、ブランドの理念も伝えたい。こうした要望を一度に盛り込むと、動画の主題が不明確になりがちです。

ショート動画では、視聴者が短時間で内容を理解できる構成が重要です。

対策:動画1本につき中心となる訴求を一つ決める

たとえば、新しい調理家電をPRする場合を考えます。

「デザイン」「機能」「価格」「使いやすさ」「ブランドの歴史」をすべて同じ比重で伝えるのではなく、最も訴求したい内容を一つ決めます。

PRの目的 中心となる訴求の例
認知拡大 どのような商品なのか
興味喚起 使用すると何が便利なのか
比較検討 他の選択肢と比較する際の特徴
購入促進 価格、購入方法、購入前の判断材料

また、クリエイターの表現を過度に制限しないことも重要です。

企業が正確な商品情報や避けるべき表現を共有したうえで、動画の構成や見せ方についてはクリエイターの提案も取り入れます。

ただし、表現を任せることと、事実確認を省略することは別です。

商品の性能、価格、使用条件、広告表記などは、企業側でも確認する必要があります。企業側で決める情報とクリエイターに任せる範囲の切り分けはショート動画PRを依頼する前に決めておく3つのことで整理しています。

失敗③ 見積もりの安さだけで依頼先を決めている

PR費用を抑えることは重要ですが、見積もりの総額だけで比較すると、必要な業務が含まれていない可能性があります。

たとえば、同じ20万円の見積もりでも、次のように内容が異なる場合があります。

比較項目 A社の見積もり B社の見積もり
クリエイター人数 2名 3名
投稿本数 2本 3本
企画・進行管理 含む 別料金
動画の修正対応 1回含む 要確認
二次利用 含まない 含まない

※比較方法を説明するための仮の例です。実在する事業者の料金ではありません。

この場合、B社の方が投稿本数は多いものの、進行管理費が別途発生するなら、最終的な費用は変わります。

また、投稿本数が多いからといって、施策の成果が高くなるとは限りません。

対策:総額と依頼範囲を同じ条件で比較する

見積もりでは、少なくとも次の内容を確認します。

特に、投稿した動画を広告に使う予定がある場合は、二次利用料を含めた費用で比較します。二次利用で確認すべき条件はPR動画の二次利用とは?広告や自社SNSで使うときの費用と確認事項にまとめています。

重要なのは、最も安い見積もりを選ぶことではなく、目的に必要な業務が含まれているかを確認することです。費用項目の内訳はインフルエンサーマーケティングの費用相場と、見積もりの中身で解説しています。

失敗④ 動画から購入・予約への導線がない

動画が多く再生されても、商品を購入する方法や店舗を予約する方法が分かりにくければ、視聴者が行動する前に離脱する可能性があります。

これは、動画の内容だけでなく、投稿後の行動を設計する必要があるということです。

たとえば、飲食店のPR動画を投稿する場合を考えます。

料理や店内の映像を魅力的に見せても、店舗名や場所、予約方法が分からなければ、視聴者は自分で検索する必要があります。

対策:視聴者の次の行動を明確にする

購入や予約が目的の場合は、投稿前に次の導線を確認します。

商材 用意したい導線
EC商品 商品ページ・購入ページ
飲食店 店舗情報・予約ページ
美容サロン 予約フォーム・空き状況
BtoBサービス サービス紹介ページ・問い合わせフォーム

TikTokやInstagramでは、投稿形式によって利用できるリンク機能が異なります。

通常投稿のキャプションにURLを書くだけでは、直接クリックできる導線にならない場合があります。

そのため、プロフィールリンク、ストーリーズのリンク機能、広告のリンク先など、実際に利用できる方法を確認します。

また、PR動画の内容と遷移先のページに一貫性があることも重要です。

動画で紹介した商品が、リンク先で見つからない状態は避ける必要があります。

失敗⑤ 再生数だけを見て効果を判断している

インフルエンサーPRを実施した企業からは、「再生数は出たけれど、売上につながったのか分からない」という課題が生じることがあります。

この原因の一つは、施策を始める前に評価方法を決めていないことです。

PRの目的が認知拡大なのか、予約獲得なのか、商品購入なのかによって、確認すべき数字は変わります。

対策:目的に合わせてKPIを設定する

目的 主なKPI
認知拡大 再生数・リーチ
興味喚起 保存数・コメント・プロフィール遷移
サイト誘導 リンククリック数・サイト流入数
予約獲得 計測できた予約件数・獲得単価
商品購入 購入件数・CPA・売上対費用比率

このとき、CPAなどの数字は単体では判断できません。商品1件あたりの利益や、継続購入の可能性と並べて評価する必要があります。

また、動画を見た後に別の経路で購入する人もいるため、専用リンクだけですべての成果を把握できるわけではありません。

重要なのは、計測できた成果と、施策による可能性がある間接的な効果を区別することです。

CPA・ROASの計算方法、UTMパラメータを使った計測の準備、集計の手順はインフルエンサーマーケティングの効果測定方法で解説しています。

失敗を減らすために、PR依頼前に確認したいこと

ここまで紹介した5つの原因は、施策の開始前に確認することで、一部を防ぐことができます。

実際のPR依頼では、次の項目を整理しておくことが有効です。

確認項目 チェックする内容
目的 認知・来店・購入などの優先順位が明確か
クリエイター 再生数中央値と視聴者属性を確認したか
動画の企画 伝えたい内容を絞っているか
費用 追加費用を含めた総額を確認したか
契約・広告表記 利用範囲やPR表示の条件が明確か
購入・予約導線 視聴者が次の行動を取れるか
効果測定 KPIと集計方法が決まっているか

なお、企業が依頼する広告投稿では、広告であることを消費者が明確に認識できる表示が必要です。

2023年10月から、広告であることを隠すステルスマーケティングが景品表示法の規制対象となっています。規制の対象となるのは、表示内容の決定に関与した広告主である事業者です。クリエイターや代理店に依頼した場合でも、広告表示の確認は依頼した企業側の責任範囲に含まれます。

投稿後のトラブルを減らすため、PR表記や商品説明の確認も進行管理に含めておきましょう。依頼先を選ぶ段階での確認事項はインフルエンサーマーケティングの代理店選びで失敗しないポイントにまとめています。

インフルエンサーマーケティングでは、再生数や売上が保証されるわけではありません。

だからこそ、クリエイターの選定から効果測定まで、一つの施策として設計することが重要です。

期待した成果が得られなかった場合も、「インフルエンサーPRは効果がない」と結論付ける前に、どの段階に改善余地があるのかを確認します。

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フォロワー数だけでは、選ばない

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