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インフルエンサーをフォロワー数で選んではいけない理由と、代わりに見るべき指標

2026-10-19

インフルエンサーを起用する際、フォロワー数だけで判断するのは危険です。フォロワーが多くても、実際の投稿が十分に見られているとは限りません。

ショート動画PRでは、直近の再生数の中央値・視聴者との相性・投稿内容を組み合わせて判断することが重要です。

フォロワー10万人でも、動画が1万回再生されるとは限らない

インフルエンサーへのPR依頼で、企業担当者が最初に確認しやすいのがフォロワー数です。

「フォロワー10万人なら、多くの人に商品を知ってもらえる」

そう考えるのは自然ですが、フォロワー数と動画の再生数は同じではありません。

TikTokやInstagramのショート動画は、フォロワー以外のユーザーにも表示されます。一方で、フォロワー全員に投稿が届く仕組みでもありません。

TikTokの公式説明によると、おすすめフィードには視聴時間、動画への反応、コンテンツ情報などが影響します。フォロワー数だけで動画の表示先が決まるわけではありません。

そのため、次のような状況が起こります。

これらは起こり得るパターンであり、特定のアカウントの実績を示したものではありません。

フォロワー数は、そのアカウントが獲得してきた支持の規模を表す指標です。しかし、今回依頼する動画がどれくらい見られるかを、それだけで判断することはできません。

平均再生数より「中央値」を見るべき理由

再生数を確認するとき、特に注意したいのが平均値です。

ショート動画では、一部の投稿だけが大きく伸びるケースがあります。平均再生数は、こうした極端な数字に影響されます。

そこで役立つのが再生数の中央値です。

中央値とは、数字を小さい順に並べたとき、中央に位置する値を指します。

平均17,850回でも、通常の再生数は3,000回?

たとえば、あるクリエイターの直近20投稿が以下のような結果だったとします。

これは計算方法を説明するための架空の例です。

投稿の内訳 再生数
19投稿 各3,000回
1投稿 300,000回
合計再生数 357,000回
平均再生数 17,850回
中央値 3,000回

平均は17,850回ですが、20投稿のうち19投稿は3,000回です。

平均値だけを見ると、普段から約1.8万回再生されているアカウントだと誤解する可能性があります。

一方、中央値は3,000回です。こちらの方が通常時の投稿傾向を把握しやすくなります。

ただし、中央値にも限界があります。過去の投稿データを整理した数字であり、次のPR動画が3,000回再生されるという意味ではありません。

また、中央値が同じアカウントでも、再生数が安定している場合と、投稿ごとのばらつきが大きい場合があります。

そのため、中央値に加え、直近投稿の最低値・最高値や分布も確認すると判断しやすくなります。

直近20投稿の中央値を使ったインフルエンサーの選び方

実際にクリエイターを比較するときは、直近20投稿程度の再生数を確認する方法があります。

20投稿という数字はプラットフォームが定めた基準ではありません。直近の傾向を把握するための実務上の目安です。

選定の流れは次のとおりです。

  1. 候補クリエイターの直近20投稿を確認する
  2. 各投稿の再生数を記録する
  3. 再生数を小さい順に並べる
  4. 中央の10番目と11番目の数字を平均して中央値を求める
  5. PR投稿と通常投稿の反応を比較する
  6. 商品との相性や費用を含めて判断する

可能であれば、投稿から経過した日数もそろえて比較します。公開から1日しか経過していない動画と、1か月前の動画では再生数の蓄積期間が異なるためです。

フォロワー数が多い人と、再生数が多い人ではどちらを選ぶ?

たとえば、同じ商品をPRする2人の候補がいるとします。

以下は比較方法を説明するための仮の数値です。

比較項目 Aさん Bさん
フォロワー数 100,000人 30,000人
直近20投稿の再生数中央値 8,000回 25,000回
PR投稿費用 200,000円 100,000円
費用÷中央値 25円 4円

「費用÷再生数中央値」は、過去の通常時の再生傾向に対する費用を比較するための参考値です。

この例では、Bさんの方がフォロワー数は少ないものの、中央値は高く、依頼費用は低く設定されています。

同じような視聴者層で、投稿内容の質も近い場合、Bさんを優先して検討する合理的な理由があります。

ただし、これは実際に発生する1再生あたりの費用ではありません。PR投稿の再生数を保証する指標でもありません。

また、Aさんの視聴者が商品の購入対象と強く一致している場合は、費用が高くてもAさんを選ぶ理由があります。

中央値だけで最終決定せず、費用とターゲットの一致度をあわせて評価することが重要です。

再生数が多くてもPRに向いているとは限らない

インフルエンサーの選定では、再生数に加えて次の4項目を確認します。

指標 確認内容 判断する目的
視聴者属性 年齢・性別・地域・関心 ターゲットとの一致
投稿ジャンル 普段の動画のテーマ 商品との親和性
PR投稿の傾向 広告投稿の再生数や反応 PR時の変化を把握
コメント・保存 質問、関心、保存状況 視聴者の興味を確認

たとえば、東京都内の飲食店が来店促進を目的にPRを行う場合を考えます。

全国に視聴者を持つクリエイターよりも、店舗周辺の飲食店情報を発信しているクリエイターの方が、来店につながりやすい可能性があります。

一方、全国販売する新商品の認知拡大が目的なら、地域よりも視聴者の関心やリーチ規模を優先する判断もあります。

視聴者属性は、可能であればクリエイターに管理画面のデータを共有してもらいます。公開プロフィールだけでは把握できない情報があるためです。

また、投稿へのコメント数だけでなく、内容も確認します。

「どこで買える?」「価格はいくら?」といった商品に関する質問と、単なる短いリアクションでは、読み取れる関心の種類が異なります。

ただし、コメントが多ければ購入されるという関係が成立するわけではありません。目的に合った指標を組み合わせて評価します。

起用前に確認したい5つのチェック項目

インフルエンサー選定で失敗を減らすには、契約前の確認が重要です。

以下の5項目を候補者ごとに整理しておくと、社内での比較や稟議にも使いやすくなります。

可能なら、候補者を3〜5人程度リストアップして同じ条件で比較します。

このとき、フォロワー数だけで候補を絞らないことが重要です。フォロワー数の小さいクリエイターにも、商品との相性や再生傾向の面で適した候補がいるためです。

また、実施後には投稿別の再生数、保存数、リンク遷移、問い合わせ数などを記録します。次回の選定に実際の結果を反映できるようにするためです。

インフルエンサーマーケティングでは、フォロワー数が多い人を選ぶこと自体が目的ではありません。

限られた予算で、商品に関心を持つ可能性のある人へ、適切な内容を届けることが目的です。

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フォロワー数だけでは、選ばない

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